木造戸建て構造計算センター

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階数をあげることで起こりうる事象

木造住宅の建築を検討している人の中には、二階建てにするべきか三階建てにするべきか迷っている人もいるかもしれません。

どちらを選ぶかによって生じる違いは予算のことだけだと思っているかもしれませんが、実は何階建てかということで法律上の違いも出てきます。
きちんと理解しておかないと、自分たちがあらかじめ考えていた希望が通らない可能性があるので注意が必要です。

基本的な考え方として、三階建てを選ぶ際に制限を受ける可能性があります。
平屋から二階建て、二階建てから三階建てと階数が高くなれば高くなるほど、制限を受ける範囲が大きくなると覚えておきましょう。

まず、軒高が9mまたは最高高さが13mを超えてしまったときには、木造住宅であっても構造計算をしなければなりません。
木造の場合は特定の条件を満たせば計算が不要とされていますが、高さによっては必要となることもあります。

次に、最高高さが10mを超える場合は日影制限の対象となることがあるので要注意です。
建築する場所によって対象となるかどうかは違ってきますが、周囲への日照を確保する目的で建物の高さを低くしなければならない可能性があります。

三階建ての場合は非常用進入口を設置しないといけないという決まりもあり、火災などの際に消防隊員が侵入できる入口が必須です。
サイズも決まっているため、規定を満たす非常用進入口が設けられるように設計を考える必要があります。

三階建てを建てるうえで確認すべき点

容積率の計算にも気をつけておく必要があり、三階建てを希望するときに容積率を意識しておかないと、希望する広さがある家を建てられない可能性があると知っておきましょう。

二階建てと三階建てでは主にこういった法律上の違いが出てきます。
持っている理想が絶対に叶えられるとは限らないので、特に三階建てを希望する場合は法律上の問題が発生しないかどうかを慎重に確認しておくことが大事です。

もちろん、詳しい内容は住宅メーカーや建築会社に質問することができます。
自分たちのプラン通りに家づくりを行えるかどうか判断してもらうことができますが、二度手間にならないようにするためにはあらかじめ違いを知った上で問題がない住宅プランを考えておくと良いです。

後からプランが実現できないと気づくケースは少なくありません。
建物の階数によって制限を受けてしまうことは少なくないため、違いを知った上で住宅づくりが始められるようにしておくべきだと言えます。