木造戸建て構造計算センター

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構造計算と壁量計算を混同している人が見受けられます。両者は異なるものなので、設計などに携わるなら違いを理解しておくことが大切です。もちろん住宅の診断や検査に必須の知識となっています。

構造計算の代表格は許容応力度計算

構造計算には多くのパターンがあるので、少なくとも主流のものに関しては把握してきましょう。その代表ともいえるのが許容応力度計算であり、これは建築物に関する複数の要素を求めることが基本となります。

荷重に関しては固定の他に積載や積雪なども算出しなければなりません。その他に地震や風圧などいろいろな要素を加味したうえで、各部材に焦点を当てていきます。

部材ごとに応力度が決まっており、その強度をオーバーさせないことがポイントです。ある程度の余裕を見ながら最終的に決定を下します。

それだけでなく、偏心や保有水平などを考慮する計算などもあるので、何を重視するか検討したうえで実施してください。木造の3階建てといった特定の条件で有効なものも存在します。

壁量計算とは?

一方、壁量計算とは暴風や地震を想定したものであり、外力を大きく反映させることが特徴となっています。特にサイドからの外力の影響が大きく、それを受けても建築物が耐えられるように設計することが大事です。

その観点において地震に関して重視するのは床面積であり、暴風を想定多した場合は見付け面積が主要な要素になります。外観も踏まえたうえで必須と考えられる壁量を算出しなければなりません。

計画している建築物がそれだけの壁量を備えているか検討することが判断するための条件です。基準をクリアしていることが大事で、主に使用されるのは2階建ての木造建築です。

その他の観点からも違いをチェック

構造計算は一般的な計算ソフトを使用することが多く、30坪ぐらいの対象に関しても100枚以上にわたって細かな計算をすることが多いです。

また、許容応力度計算と同じ意味で使用する人も多いため、他のバリエーションを想像していると話が食い違う可能性もあります。したがって、とりあえず許容応力度計算について理解しておくのが先決です。

壁量計算に関しては必ずしも専用のソフトは必要ありません。なぜなら電卓で求められるぐらいシンプルな手段であり、図面に関しても1ページに収まるケースも多いです。

構造に対するノウハウが現代ほど洗練してなかった時代に用いられていた手段なので、このような簡易なスタイルとして定着する結果になりました。