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一般的には地球上においては、常に上から下へと力が加わっていることになります。人間はそれを重さとして感じ取っているのです。
着ている衣服、持ち物などの重さも感じることになるでしょう。建物に関して作用する力にも様々なものがありますが、それらの力は設計の際に考慮する必要があります。
住宅にかかる荷重は多い
その一つに上から下へとかかる力が挙げられます。これは鉛直荷重と呼んでいますが、屋根や柱、仕上げ材など、建物を構成する材料そのものの重さが挙げられます。
そして机やテーブルなどの家具や人間など、建物の中にあるものの重さです。鉛直と呼ばれるものは、重力が働く方向のことを指しています。
似た言葉に垂直がありますが、何かに対し直角であることを表し、垂直は重力とは関係ありません。そして次に水平方向に加わる力が挙げられます。これを水平荷重と呼んでいますが、地震力と風圧力の2つがあります。
地震力は揺れた時にかかる力であり、建物の重さや高さにも比例するため、建物の総重量の大きい方が、そして上階層の方が、地震の時にかかる力が大きくなります。建物の性能を決める上でも1番重要な外的過剰とも言えるでしょう。
震度5程度の中規模地震でも約8トンの力がかかる
自分が住む木造住宅を想定して考えてみると、一般的に木造建物自体の重さと積載荷重は40坪程度の木造住宅の場合には、約40トンほどだと言われています。想像よりも重いと感じる人が多いかもしれませんが、さらにここに屋根に1メートルの雪が積もった場合には、1平方メートルあたり約300キログラムにもなります。
屋根の面積が60平方メートルあった場合には、なんと18トンの雪の重さに耐える必要があるのです。そして近年多発している地震についてですが、震度5程度の中規模地震の場合でも、約8トンほどの力で家を横から揺らすことになります。
この力で押しても0.3度程度しか建物が傾かないように設計しなければならないと、構造計算では求められてくるのです。自身の力は建物の重さが大きくなれば大きくなるほど大きくなる傾向にあるため、建物自体が重ければさらに大きくなります。
普段目にする重さの単位と桁がかなり違うことがわかることでしょう。正しく構造計算を行った住宅の場合には、これらを前提に6から8トンの力で建物を横に動かす力に対し、0.3度以下の傾きしか許さない精密さを求められます。
これにより安全性が確保されているということがわかります。特に在来工法においては一本一本が弱いため力の伝達をよく考える必要があります。